少し前にこのブログでも取り上げたレスポンシブwebデザイン。
レスポンシブwebデザインとはウェブサイトをPC、タブレット、スマートフォンなどの複数のデバイスに対応(マルチデバイス対応)させる技術のひとつで、最近本当にレスポンシブwebデザイン関連の記事をよく見かけたのでちょっと考えてみました。
レスポンシブwebデザインでウェブサイトを制作するメリットとして1つのHTMLファイルをCSS3(Media Queries)を使ってブラウザの横幅に応じてレイアウトを調整することで、デバイス毎にHTMLファイルを用意しなくても良くなるという点が上げられます。
たしかにこれは制作者にとってもコンテンツの管理という点から考えても大変便利です。
ですが単純に1つのHTMLファイルを複数のデバイス用にレイアウトを調整するだけでマルチデバイス対応と言えるのでしょうか?
Media Queriesを使ってレイアウトの調整はできるかもしれませんが、PC、タブレット、スマートフォンそれぞれへの対応を考えた場合、同じコンテンツヴォリュームで良いとは思えません。
仮に一部コンテンツを非表示にすることで見た目の対応はできたとしても、読み込みは発生するわけですからサイトの表示速度まで含めて考えると「対応」しているとも思えません。
誤解を招かないように言っておきますがレスポンシブwebデザイン自体を否定しているわけではありません。
でもこれだけレスポンシブwebデザイン関連の記事が溢れていると「レスポンシブwebデザイン最強!!!」になりがちだと思うのですが、レスポンシブwebデザイン=マルチデバイス対応と安易に考えて安請け合いするのは危険だなと思ったんです。
本当の意味でマルチデバイス対応を目的としてレスポンシブwebデザインを採用するなら、設計の段階から考えていかないといけないと思うし、単純にデバイス毎にHTMLを用意する必要がないからと言って安価に済むとは思えないからです。
私は全てのサイトをマルチデバイス対応させる必要はないと思うし、案件によってはレスポンシブwebデザインでサイトを制作するよりも、デバイス毎のサイトを制作した方が良い場合もあると思います。もちろんレスポンシブwebデザインで制作した方が良い場合もあると思います。
要はケースバイケースだということなんですが、やはりそのサイトに求められていることを見失わないように制作するのが大切だということを改めて考え直す良い機会でした。